人間失格 太宰治と3人の女たち
平日にお休みをいただき、何しようかな〜と思っていたところに知り合いからおもしろかったよ!と勧められたので早速見に行きました!
はじめはてっきり人間失格が映画化されたのかと思っていたのですが、どうやらそうじゃないみたい…
人間失格ができるまでを描いてるとのこと。面白い!
しかも監督は蜷川実花さん!彼女の極彩色の世界観、好きなんですよね〜
さくらんもヘルタースケルターも見ました。でもちょっと前すぎてあまり覚えてない…
映画は1人で見るのが好きです。気が楽なんだよな〜
普段は贅沢しませんが、映画のときは必ず映画館のフード、ドリンクを購入します。今日はブランチな時間だったのでホットドックとミルクティ。
席は基本的に最後列。スクリーンのど真ん中がよいですね。両サイドに人がいないのが理想だけど、この日はすでに埋まっていて最後列中央からやや右よりに着席。高齢の男性や大学生くらいのカップル、女性ひとりもちらほら。
長い予告が終わりようやく本編スタート!
海で心中しようとしている太宰と女性。
手首を結んだ赤い紐がほどけてしまい、ふたりは離れてしまう。女性は最後に「けんじ〜〜!!」と叫び沈んでしまう…
ん…??
けんじって誰だよ!っというところからスタート。クスッと笑っちゃいました笑
この作品には3人の女性が登場します。
美知子さん。
静子さん。
富栄さん。
三者三様の人柄です。
美知子さんは、太宰の正妻であり、太宰が唯一心を許した人だったのかと。お母さんみたいに服を着せるところが印象的。夜遅く遊んで帰ってきた太宰が、気づいて欲しいみたいに大声を出したりして気をひこうとしてました。美知子さんは、太宰が天才であると信じながらも彼の作品を褒めることはなかったそうです。
褒めると調子にのってしまうと思っていたのかな?そこが私は分からない。
静子さんは、「人間は恋と革命のために生まれてきた」と言います。そして、太宰はその言葉に感銘を受け、静子さんの日記をもとに斜陽を書いて大ヒット。愛のない結婚生活より恋してたいのと言う彼女は、太宰の執筆のためにめっちゃ協力します。彼の子を妊娠しても、恨みつらみも言わず。むしろ欲しいものを与えてくれて感謝みたいな感じ。
富栄さんは、思うに地雷女子!
なんてったって最後、もしかしたら生きようとしていた太宰と心中してしまうんだから!
女の恐ろしさを感じましたね。でも、ある意味強さなのかもとも思います。欲しいものは手に入れるという有無を言わさぬ強い意志みたいなもの。
見終わって、感じたのは清々しさでした。
太宰亡き後の美知子さんは晴れた青空の下、洗濯物をほし。
静子さんは、斜陽のもとになった自分の日記を自分の名前で出版。赤ちゃんもすくすく育ってました。
これは太宰の「人間失格」ができるまでのストーリーだけど、裏には女性の強さが表現されていたように思います。
彼の才能を最後まで信じて、信じた自分を信じていた。
誰のせいにするでもなく、自分の足で歩いている彼女たち。
そんな映画だったなと感じました。
まだ見てないという方はぜひ!
あの色、描写、音はスクリーンで見るべき!
オススメですー!
小学生の頃から、気に入った映画はパンフレットを購入しています。
この映画のパンフも買っちゃいました。役者さんたち、監督、関わった人たちの話が聞けるのは面白いです!